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海外事業は駐在員の人選から!

海外事業所のパフォーマンスは、駐在員の人選で80%以上決まってしまう!と言ったら、少々乱暴な言い方でしょうか?
今回お話するのは、私が実際に経験した海外赴任にまつわる事例です。よくある話なので、今日も世界のどこかで、私と同じような経験をしている駐在員さんがいるかもしれません。



1996年7月、突然、メキシコの新工場立上げを命ぜられました。晴天の霹靂!

当時30歳過ぎたばかりの私は、関西の自動車部品メーカーで生産計画の主担当者でした。海外工場の担当は他部署だったので、海外勤務など対岸の火事だと思っていました。

上司が言葉を震わせながら、「お前、少し英語できるだろ?たぶん三年だ!たのむ!行ってくれそうなのは、お前しかいないんだ。」と言うので、仕方なくOKしたのです。因みに、メキシコはスペイン語なんですが・・・。内示の段階で、かなり嫌な予感がしていました。

メンバーは全部で4人という少数で、40歳半ば技術畑の課長さんと30歳代前半の若手で、本社では実務の中核を担っている顔ぶれでした。少数精鋭を気取ってはいましたが、海外工場経験者は、私を含めて一人もいませんでした。

現地入りして初めて、私は専門分野だけでなく購買・倉庫・通関、さらに総務的なことも担当することを知りました。当たり前の話ですが、やったこと無いことは指導できません。
しかも、平社員だった私は、いきなり40人の大所帯のマネージャーになっていました。本社では、通常はあり得ない組織編成です。

不幸にも、他のメンバー全員にも私と同様のことが起こっていたのでした。大和魂と気合で乗り切るしかありません。

何しろ素人集団、当然のことながら工場は大混乱!なにやっても上手くいかない。度重なる工場の混乱で、多額の対応コストがかかりました。

私たちの「根性の長時間労働」にもかかわらず、改善はなかなか進みません。会社は、メキシコの安い工賃で収益改善を狙ったのですが、工場稼動が不安定なので生産量を増やすことを躊躇していました。大きな投資でしたが効果がなかなか出ず、経営陣はあせりを感じていたようでした。

「もう、あたしら死ぬかも・・」と白旗振っていた4年目に、本社がやっと動きました。スペイン語が出来る海外工場経営のベテラン、生産管理の熟練者、経理・人事のプロという「スペシャルチーム」を追加派遣したのです。彼らは半年で成果を出し、工場を軌道にのせてしまいました。立上げ時に必要だったのは、彼らのようなプロ集団だったのです。

後年、私は自分自身の仕事に対する甘さを深く反省しました。同時に、大きな失敗をさせてくれた会社に感謝しているのです。なぜなら、「どういうスキルが不足すると、現地でどんな失敗につながるか?」を、身を持って体験し学ぶことが出来たからです。コンサルタントとして活動を始めてからは、メキシコの経験は大切な財産になっています。

海外駐在員の人選は、当たり前の話ですが、「何のためにいくのか?」「何しに行くのか?」が具体的に分かっていなければなりません。「行ってくれる人」や「日本で優秀な人」が、必ずしも「目的に合った」人材とは限りません。

利益を上げている海外事業所には、「すべきことが具体的に分かっていて、それを実行する能力のある駐在員」が必ずいます。そういう会社では、経営陣や海外人事に人選と育成のノウハウがあるのでしょう。

駐在員の人選には、会社の海外事業に取組む姿勢が表現されています。だとしたら、海外事業には、どういう人材を選び育めば良いのでしょうか?
海外事業を展開する企業にとっては、とても奥の深い重要なテーマですね。

次回は、「赴任前研修」について考えてみたいと思います。
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